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▶ 2017年商品リニューアル 及びそば箸に、すべり止めの効果として、うるしの木肌のような表情がつきました。

▶ 透漆のnuriに関しては「nuri」をクリックし詳細ページをご覧ください。

▶ 2017年 田神十志 現代根付彫刻出展情報はこちら

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使うことが楽しくなるような、漆の魅力はどんなところにあるのでしょうか。

漆の特性は、乾燥させることによって、比類な抗菌性を備え、耐酸、耐アルカリ性、耐水、防腐性も合わせ持ちとても安全で塗り直しができる自然塗料です。化石燃料から作る有機塗料は、石油系の有機溶剤を揮発させて乾燥させますが、漆は温度と湿度により空気を吸収して(空気中の水分を吸収し、ウルシオールが酸化重合することで)乾きます。梅雨の時期ほど良く乾く理由は、日本の風土によって生まれ優れた抗菌性を兼ね備えた大切にしたい先人の知恵です。
 生育環境の違いから外国産漆はゴム質を多く含み、基本的にDNAや成分の含有率が

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異なります。日本漆の良さは、繰り返す高い温度の使用などに強く、多量に含まれるウルシオールなどの薄い塗りでもしっかりとした硬さや丈夫さがあること、また、使うことで透明度が増し、凜とした美しさを兼ね備えています。

 漆の木は15年から20年かけて育てられ、一本の木からわずか200ml程度しか摂れません。6月からの採取時期によって性質や用途が変わり、10月の採取が終わると伐採され、水にさらした枝からも末辺(まつへん)として採取されます。翌年、春に切り株から伸びるひこばえの中の選ばれた一本が、15年かけてまた新たな木に育てられます。しかし量産とともに外国産の漆が市場の九割り以上を締め、日本産は高額なことから利用が減り、日本の漆産業を存続させるには様々な問題が残されています。岩手県二戸市浄法寺町は日本の数少ない代表的な産地であり、わずかな国内市場の七割の生産量を担い、日本産天然漆の1.5%の流通を様々な人たちが協力し存続しています。

 漆の木が自分を守るために出すわずかな漆は木の命であり、森と共に生きる叡智を伝える手から、形に託されて引き継がれ、使う人のみ得られる楽しみに変わります。日々使うことによって漆を育てるといいますが、製作工程では得られない透明感と艶がでてきます。漆の表面をみていると漆の木が生きた時間の風景に、使う人の思いをのせて、さまざまな表情をもってきます。使って育てる楽しさを実感していただければと思います。

 日本に限らず大量生産の片隅で、手仕事から生まれるものづくりは、手から手へ「もの」を大切にする気持ちや喜びの気持ちを育みます。形が生まれてくる背景を知ることによって「粋」を愉しむ心は、使う楽しさや人との繋がりから、思いやりへ広がっていきます。自然と共にある暮らしは、匠の技によって日本文化の素晴らしさが、持続可能な「もの作り」に生かされ、パラダイムシフトとしても使う人の心を豊かにしてくれます。
人にしても、「もの」にしても、向き合う相手と気持ち良い関係を育むことが、日本に限らず、よりよい宇宙船地球号にしていくため、日々の暮らしの活力にしていただければ幸いです。
・パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観等が革命的にもしくは劇的に変化することを言う。パラダイムチェンジとも言う。

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 山桜は春山が芽吹きだすころ、単独で咲くようすが山間にみられます。山桜は落葉高木としてサクラ属バラ科に属し、若葉と同時に薄紅の花が咲き、バラ科独特の甘い香りがします。木質の特徴は、高木になることから、木目の緻密さと堅さや粘りをもつ材料です。山桜の落ち着いた木肌は、密度があるため細かな細工に向いています。江戸時代から浮世絵などの木版画の版木や、明治時代の高村光雲は彫刻材に好んで用い「老猿」などの傑作が残っています。花の咲く時期にしか目立たないけれど、凜とした孤高の山桜は、主張しすぎない独特の存在感があります。

 森には多様な生きものたちが暮らし、ともに助け合いながら森の働きを支え合っています。樹木は、たくさんの光を受け栄養を作るために、太陽に向かって隙間なく葉を繁らせます。また、強い雨などをクッションとなって受け止め、葉から幹へ、根に向かってゆっくり水を流します。さらに落ち葉は時間を掛けて水分を含んだ腐葉土となり、バクテリアを育て、虫や菌類と一緒に栄養も蓄えます。こうした森の豊かさによって、山からしみでた水がやがて川となり、食物連鎖を繰り返し、川から海へ、その命は引き繋がれていきます。
 しかし、暗く荒れた人の手が入らなくなった森は、下草が生えずにむき出しの地面が、雨などで一気に土を流し、酸素を失った川となり、生きものたちの気配すらなくなってしまいます。

 森から人が離れ、単一植樹林の放置された森を、持続可能な社会に向けて、健康な森の機能を回復させるためにも、日本の木々を使う循環の社会へ。全ての生きものたちの命を支え、山や森の豊かさに目を向けることで、背後にある素晴らしさに気づき、暮らしの中にどう生かして楽しむのか。
 うるしの匙を使うこと、自然を知る一つの方法として、使う人の想いと共に、人や自然との繋がりから、思いやりの心を育み、自然の持つ力の素晴らしさを実感してください。